大槻佳広 小川美由紀 岡庭麻友子 吉田晃仁 福岡盟人 小野久弥 長尾正博
目的
カイロプラクティック施術院における来院者の利用傾向を明らかにすること
方法
2012年6月1日~8月31日までの間、全日本カイロプラクティック学会(ANCA)所属の9都府県の施術院を利用された方、2442名を対象に性別・年齢層・賞状の3項目を調査した。賞状については重複回答を含む。
結果
総来院者数中、男性810名(33.2%)女性1632名(66.8%)であった。年齢別では0~5歳59名(2.4%)、6~9歳19名(0.8%)、10代162名(6.6%)、20代268名(11.0%)、30代479名(19.6%)、40代450名(18.4%)、50代469名(19.2%)、60代299名(12.2%)、70代188名(7.7%)、80代以上49名(2.0%)であった。賞状別では腰痛942名(38.6%)、肩凝り432名(17.7%)、頸部289名(11.8%)、下肢240名(9.8%)、姿勢236名(9.7%)、背中181名(6.8%)、運動147名(6.3%)、頭痛109名(4.8%)、上肢39名(2.1%)、事故20名(0.8%)その他530名(21.7%)等であった。
考察
男女比では女性の利用者が多い。年齢別では20代~60代の人が大半を占めている。小児においてもカイロプラクティックの利用傾向が窺えた。賞状別では多種にわたりカイロプラクティックを利用していた事が分かる。中でも生活習慣が起因とされる腰や肩などの症状が多い事が判った。カイロプラクティックは、多種多様な来院理由から幅広いニーズがあることが窺える。しかし、カイロプラクティックケアだけでは全てのみーずに応えられるわけではない。施術者の的確な観察でカイロプラクティックの有効性を見極めることが必要であると考えられる。今後、統合医療の一員として、医療機関と連携し、利用者のQOLの向上に努めることが利用者中心の医療として必要であると考える。
結論
カイロプラクティックは幅広いニーズがある傾向が窺えた。今後更に、施術者がカイロプラクティックの各利用者への有効性を見極めて、今後、統合医療の一員として、医療機関と連携し、利用者のQOLの向上に努めることが利用者中心の医療として必要であると考える。
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