設立理念

 カイロプラクティックは1895年(明治28年)、アメリカのD.D.パーマーによって創始された徒手療法です。その後100年余りの間に世界40カ国以上で国家資格となり、身分保障と社会的地位が確立されるまでになりました。

 WHO(世界保健機関)もカイロプラクティックを有効な療法として認めており、2006年には“WHO Guidelines on basic training and safety in chiropractic(『カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するWHOガイドライン』)”を発表し、その中で現時点におけるカイロプラク ターの国家資格たる要件と、国家資格化されていない国における容認基準を明記しています。

 日本では1916年(大正5年)に、アメリカで正規の教育を修めた川口三郎氏によって紹介され、その後も多くの先人たちがこの素晴らしい医療を日本に根付 かせるために尽力されて来られました。その結果、現在までに国内において容認基準を満たしたカイロプラクターは600名を超えるまでになりました。

 ところが一方では、国内での教育基準が統一されていない故に様々なレベルの団体が数多く設立され、各々が独自の解釈で理念や基準を主張している現状 があります。その結果、全国でカイロプラクティックを謳う施設等は2万余を数え、施術者に至っては4万人とも6万人とも言われております。そのような経緯 もあり、残念ながら現在まで国家資格はおろか業界全体の合意すら得るに至っていません。
その為、一般の方々に「カイロプラクティックとは、いったい何をやっている分野なのか解からない」と言わしめるほどの、正に混沌とした状態になっています。

 そこで、現状を打開し、我が国に於いてカイロプラクティックを通じて広く国民の健康増進に寄与するためには「カイロプラクティックの安全性・有効性の証明」をはじめ、諸要件の統一基準作りの必然性は疑う余地がありません。

 その為にはカイロプラクティックの哲学・理念の下に団体の垣根を越えて集まることが出来るステージの存在が必要不可欠であると考え、全日本カイロプラクティック学会を設立するに至りました。

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