学会ニュース - ANCA WORKSHOP in 広島 Vol.2開催報告
去る9月13日(日)に、広島県三原市のリージョンプラザにおいて、「ANCA WORKSHOP in 広島 Vol.2」を開催いたしました。
講師には、頚椎矯正のスペシャリストであり、国内のカイロプラクティック業界の中で、第一人者として活躍してこられた幾世登D.C.をお招きいたしました。
テーマは、我国におけるカイロプラクティックを巡る歴史の検証と現状。意見交換及び、研究されてこられた上部頚椎に関するテクニックの紹介でした。
カイロプラクティックを巡る歴史の検証と現状
幾世先生は「"義と利"のどちらかに重心を置くとすれば、私は"義"を貫き、信念を持つカイロプラクターとして活動してきた。35年前にアメリカでドクター・オブ・カイロプラクティックの称号を取得するも、帰国した国内では身分法がないために惨めな経験をした。またその動機から国内における身分法の確立に尽力してきたが、残念ながら未だに成就されない現状に対し、利を追求するよりも義を重んじ、志を持ってチャンスがあれば何度でもカイロプラクターの身分制度化にチャレンジしたい。」と語られ、淡々とした口調ながらも内に秘めた情熱が伝わるお話でした。
これまでDCLC会長として様々な法制化運動に実際に関わってこられたお立場から、財団法人設立、社団法人設立という過去の法制化をめぐる活動や、またその中で様々な団体の方々が、どういった行動をとっていたか、そしてWFCの日本代表団体が変わらざるを得なかった経緯とそれに纏わる実情、またDCLCとして試みようとしたCSCの提案とその後の経緯を極めて具体的、且つ明確にお話下さいました。
上部頚椎に関するテクニックの紹介
なぜ上部頸椎に着目したのか、まずそのお考えを話し下さいました。「大学で習った頃のディバーシファイドテクニックの基本概念は、安全で効果があり誰でも出来るという考えだったが、日本人としてテクニックの奥深さを考えたときに、持ち前の求道心が芽生えたのが始まり。誰でも出来ることは専門性が低く、テクニックが高度になればなるほど誰もが出来ないが故に専門的価値があり、その上で、高度な理論と最大の効果や結果が望める上部頚椎の考えに至った。」のだそうです。
また上部頚椎を20年間以上も研究を重ね実践してこられた、幾世先生のご経験に裏打ちされたテクニックの歴史や流派における理論的な考え方などをお聞きしていると、聴いている私たちも知らず知らずの内に上部頚椎の世界に引き込まれてしまう貴重な内容でした。
そして、アメリカの現状にも触れられ、"ストレートとミキサー"のパラダイムが現在は、両極に"スーパーストレートとメディプラクター"が加わり応療の広域化がなされパラダイムシフトが起きており、カイロプラクティックの独自性が失われることへの強い危機感と、日本で未だ繰り返されている利を追求する"週末セミナー"などの質の低い教育に対する失望を強調、また、「WHO(世界保健機関)が国際基準として提唱するDC(ドクター・オブ・カイロプラクティック)とCSC(学士卒業者)が『カイロプラクター』であり、日本においてもこの基準を遵守すべきである。」と話され、わが国における適切な教育システムの創設と普及の重要性を説かれました。
最後に、ANCAの今後の活動に対する大きな期待を語られ、「カイロプラクティックの身分法と法制化に向けた純粋な活動に向けて志を一つにして活動していこう。」とお話下さいました。
先生のご講演を通して、私たちは改めて『統合医療』の重要性を再認識するとともに、利を追求するのではなく道理、道義を大切にするカイロプラクターが一堂に集い、志を一にすることがカイロプラクティックの将来を切り拓く上で唯一無二の方策であると確信致しました。
今回も、一般のカイロプラクターの方々のご参加がありました。その中のお一人は、「とても良かったです。ありがとうございました。また参加したいと思います。」といったご意見を中心に、幾世先生のお人柄もあり、とても好意的な評価でした。
幾世先生に於かれましては、体調不安をおして遠路はるばる広島までお越し戴き、誠に有難う御座居ました。心より厚く御礼申し上げます。




